人気の平屋!メリット・デメリットと間取りアイデアを紹介

上下移動の必要がなく、暮らしのすべてがワンフロアで完結する魅力たっぷりの「平屋」。

今、マイホームに平屋住宅を選ぶ人が増えています。10年前に比べその割合はなんと2倍以上!

この記事では、平屋を建築・購入する前に知っておくべきメリット・デメリットを解説します。さらに、デメリットを解消する間取りアイデアもご紹介。

平屋でゆったりとした暮らしを実現したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

平屋のメリット

まずは平屋のメリットについて紹介します。

1.暮らしのすべてがワンフロアで完結する

平屋には階段がないため、上下移動がなくバリアフリーな生活を送ることができます。日常生活での移動が楽になるだけでなく、家事も効率的に行えるようになるでしょう。

小さなお子様から高齢者まで、危険が少なく安心して過ごせる家になります。さらに、ケガをした際や妊娠中、日々のお買い物の荷物運びをする際なども、ワンフロアで完結する過ごしやすさを体感できるでしょう。

2.家族間のコミュニケーションが取りやすい

平屋は住空間が階で分断されることがないため、家族が必然的に顔を合わせる機会が増えます。階段や2階ホールといったスペースを節約できるため、リビングなどの共有空間を広く取って家族団らんのスペースに充てることも可能です。

いつもお互いの気配をほどよく感じられるため、家族とコミュニケーションを取りやすい家になるでしょう。家事や在宅ワーク中でも、お子様を見守れるといったメリットもあります。

3.ロフトや吹抜けをつくりやすい

平屋は上階がないため、ロフトや吹抜けなどの間取りをつくりやすいメリットがあります。

勾配天井を設けたり、高さのある大きな窓をつけたりして開放感を演出するのもおすすめです。屋根裏を有効活用して収納スペースとして使うこともできます。空間にアクセントを与えるスキップフロアを設けるのも人気の間取りです。

高さの制限なくさまざまなアイデアを実現できるのが、平屋の魅力的なポイントといえるでしょう。

4.災害や地震に強い

地震や台風などが発生した際、建物は高さがあるほどに揺れや風のあおりの影響を大きく受けます。

1階建ての平屋であれば、災害などが生じた場合にも影響が少なく抑えられ、建物の倒壊や破損、家具の転倒などの危険性を軽減させることができるでしょう。

度々発生する大地震、年々増加する異常気象から家と家族を守るためにも、災害や地震への備えは重要です。

ただし、津波や浸水の危険がある地域では、2階建て以上の住宅の方が安全な場合があります。マイホーム計画の際には、地域のハザードマップなどを事前にチェックするようにしましょう。

5.メンテナンス費用を抑えられる

戸建て住宅は、10~20年程度のスパンで屋根や外壁のメンテナンスが必要になります。

メンテナンス内容は屋根や外壁の補修や塗装といったもので、基本的に建物と同程度の高さの足場が必要です。

一方平屋では、軒が低いため高さのある足場を必要としません。2階建てのメンテナンス費用に比べ20~30%ほど費用を減らせることも。

また、雨どい掃除など自分で作業可能な内容が増えるため、業者へ依頼する必要がなく外装まわりをきれいに保ちながらメンテナンス費用を低く抑えられます。

 

平屋のデメリット

平屋にはいくつかのデメリットも存在します。それぞれ紹介していきましょう。

1.広い敷地が必要

平屋を建てるにあたって一番のデメリットとなるのは、2階建てなどの家に比べ広い敷地が必要になることでしょう。平屋で2階建てと同じ面積の家を建てようとする場合、単純計算で2倍の敷地面積が必要です。

広い敷地の購入はコストが高くなるため、土地代を抑えるために利便性などの条件を妥協しなければならない可能性もあります。

また、用途地域によっては「建ぺい率」によって敷地に対して建物を建てられる面積の割合が定められており、予想以上に狭い家になってしまう恐れも。

「多少利便性が悪くても広々した家が良い」「通勤しやすく、ほどほどの広さがあれば良い」といった具合に、優先順位をつけながらライフスタイルに合う土地探しをすることが重要です。

2.通風・採光に工夫がいる

平屋は平面的に広がりのある間取りのため、中心近くの部屋の風通しや日当たりが悪くなってしまうことがあります。さらに子供部屋を複数設けるなどで部屋割りを細かくした場合、この傾向が強まる可能性も。

平屋を計画する際には、風が抜けやすい窓位置や、採光を取りやすい間取りの検討が重要です。図面では細かい内容が分かりにくいケースもあるため、模型やパース、CGなどを作成してもらい、通風・採光計画についてもきちんと設計者の意見を確認するようにしましょう。

3.プライバシーや防犯への配慮が必要

1階のみの平屋は道路や隣家からの視線が届きやすく、プライバシーや防犯面で不安感を持つ方も少なくありません。

敷地周辺の人や車の往来状況を把握した上での建物配置、窓の位置やサイズ決めが重要です。

また防犯面では、踏むと音が出る「防犯砂利」をまいたり、人感センサー付きライト・防犯カメラを設置したりする対策が有効です。

4.建築費用が高くなるケースがある

基礎工事や屋根工事は多額の費用がかかり、工事費用の中で占める割合も大きなものです。

同じ床面積の場合、平屋は2階建てに比べ基礎と屋根の面積がおよそ2倍必要です。結果として工事費がアップし、坪単価が高くなることも。

ただし、平屋は2階建てに比べ階段や2階ホールなど共有部分の面積を削ることができます。大掛かりな足場を必要とせず、トイレも1か所の設置で済むケースが多いでしょう。

 

平屋のデメリットを解消する間取りアイデア

コの字型で光と風が届く家に

平屋でも光や風が十分に入る間取りにするには、家の形をコの字型やロの字型にして中庭を設ける方法や、庭向きに面したL字型にする方法が効果的です。

また平屋の間取りでは、日当たりのいい南側に部屋を設け、北側に水回りや廊下を配するパターンが多いのですが、北側にも複数の窓を設けましょう。適切に窓を配置すれば、日中北側も明るくなり、風が通り抜けやすい間取りが実現します。

フェンスや樹木、窓配置の工夫で室内が見えにくい家に

プライバシーや防犯面で不安のある平屋は、窓位置や外構をしっかり検討することが重要。その後の暮らしやすさに大きく影響します。

窓は道路や隣家からの視線が入りにくいよう、サイズと位置を決めていきましょう。図面と照らし合わせながら現地で確認することも大切です。

さらに、室内からの開放感と外部からの視線の遮りを両立するには、フェンスや樹木の活用が有効です。家全体の雰囲気を保ったまま、外部と敷地を柔らかく隔てられます。

ただし、完全に窓を隠すような高い塀などを設置する際は注意が必要。不審者や空き巣が潜みやすく逆効果の要素となるため、敷地内の様子がわかりやすいオープンな外構がおすすめです。

 

まとめ

今回は、人気が高まり続ける平屋のメリットとデメリットについてお伝えしました。

平屋は、どんな世代でも暮らしやすく災害にも強い住まいです。庭を上手に取り入れた家づくりをすれば、ベランダにセカンドリビングをつくったり、家族とBBQを楽しんだり、家庭菜園したりすることも可能でしょう。敷地全体で快適・安全な住まいが実現します。

ただし、防犯面や通風・採光などの面で配慮が必要なことも事実です。今回紹介したアイデアなどを参考に、実際の暮らしをイメージしながらマイホーム計画を進めましょう。

 

辰巳工務店では自然素材を使用した家づくりを通じ、敷地それぞれに合わせた一年中快適な住まいをご提案いたします。平屋にピッタリな土地探しのお手伝いも可能です。

福岡で家づくりをご検討の方は、辰巳工務店までお気軽にご相談ください。