家庭用蓄電池はやめたほうがいい?後悔の理由や失敗しないポイントを解説

近年、太陽光発電システムの普及が進んだことに伴い、家庭用蓄電池の導入を検討する人も急速に増えました。

蓄電池を導入することで、太陽光発電でつくられた電力を効率的に利用し、余った電力を貯めておくことができます。しかし、蓄電池の設置は高額な費用が発生するため、導入は慎重に検討していきたいところ。

蓄電池導入のメリット・デメリットや、「やめたほうがいい」と言われる理由をあらかじめ知ることで、自宅への設置向き不向きを判断し、後悔のない選択ができるようになるでしょう。

蓄電池の導入について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

蓄電池を検討する前に知っておきたい基礎知識

家庭用蓄電池の役割

 

家庭用蓄電池とは、太陽光パネルでつくり出した電気、または電力会社から購入した電気を一時的に溜めたり、使用したりを繰り返すことができる充電池です。

家庭用蓄電池は災害時のバックアップ電源となるだけでなく、住まいのゼロエネルギー化を推し進めるための重要な設備として大きな役割を果たします。

家庭用蓄電池には大きく分け2種類あり、据え置き型の「定置式蓄電池」とポータブル式の「移動式蓄電池」があります。ただし、太陽光発電などと組み合わされ「創エネ機器」としての役割を果たすのは定置式蓄電池で、ほとんどのケースで採用されるのはこのタイプです。

家庭用の蓄電池は産業用ほどに容量が大きくなく、一般的には15kWh以下のリチウムイオン蓄電池となります。

 

蓄電池のメリット・デメリット

メリット】

  • 停電時の非常用電源になる
  • 電気代を大幅に節約できる
  • 多くの余剰電力を売電できる

蓄電池は停電時の非常用電源として使用できるため、地震や台風などの災害が頻発する日本においては、心強い存在となってくれるでしょう。

貯めた電気を雨天時や夜間にも使用できるため、電気代の節約にもつながります。

余剰電力が発生した場合は「売電」することも可能です。結果として、年間の電力購入量を大幅に減らし、光熱費高騰の不安にさいなまれることなく、安定して電気を使用できる生活が実現するでしょう。

 

【デメリット】

  • 導入に高額な費用がかかる
  • 維持管理に手間がかかる

蓄電池の導入費用は、本体価格、設置費用、電気系統の工賃の3つから成り、トータルコストの相場は80万〜160万円前後と言われています。電気代節約や補助金の活用があっても、導入をためらう方は少なくないでしょう。

また、家庭用のリチウムイオン蓄電池には特別なメンテナンスは必要ありませんが、フィルター清掃や周辺の落ち葉掃除、エラー表示のチェックといった程度の保守作業を日ごろ行うことで、寿命を長く保てます。これを手間と捉える方にとっては、デメリットに感じる可能性があるでしょう。

 

「蓄電池はやめたほうがいい」と言われる理由とは?

インターネットなどで見かける「蓄電池はやめたほうがいい」という意見には、どのような内容が含まれているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

初期費用が高い

蓄電池の導入には高額な費用が発生するため、大きなデメリット捉えられるケースが少なくありません。蓄電池の価格は容量やメーカー、機能などによって大きく異なり、低容量で安価な蓄電池もあれば、高機能・大容量で200万円を超える製品もあります。

ただし家庭用蓄電池については、国や自治体が省エネ政策の一環として多額の予算を投じた補助金制度を設けています。さらに、蓄電池は年々価格が下がっており、2030年までには導入コストが最大66%減少するとの予測も立てられています。

導入検討時には、補助金の活用なども見越したコストを算出して判断するのがおすすめです。

 

保守・点検が必要

「蓄電池はメンテナンスが大変」という意見もよく聞かれますが、リチウムイオン電池であれば基本的に業者などに依頼する保守・点検は必要ありません。ただし、簡易メンテナンス(フィルターや通風口の掃除など)は、ほとんどのメーカーで月1程度行うことを推奨されています。

 

長く使うと性能が低下

家庭用蓄電池もスマートフォンなどと同様に、使用年数によってバッテリーが劣化し、当初の最大容量を減じていきます。蓄電池の平均寿命は15年前後と言われていますが、メーカーの保証期間はほとんどの製品で10年に設定されています。

蓄電池は導入費だけでなく故障時の修理費用もそれなりに高くなるため、長期保証などに加入して15年程度は保証期間を確保できると安心でしょう。

 

予想ほど電気代が安くならない

蓄電池を導入しても、ライフスタイルや環境次第では、当初の見立てほどに電気代が安くならないケースがあります。

蓄電池は太陽光発電でつくった電気を貯める一方、安い深夜電力を買電して貯める仕組みも持ちます。

太陽光発電による電力であれば電気代は0円ですが、電力会社からの買電については当然電気代がかかります。現状の料金プランが、深夜電力が安くなるプランではなく、電気を使った分だけ料金が上がる従量電灯プランの場合は蓄電池の恩恵を受けにくくなるでしょう。

蓄電池を導入する際は、現状の電気料金プランを見直すことも重要です。

 

蓄電池の設置場所が必要

蓄電池は、屋内型でエアコン室外機1台分ほどの大きさ、室外型の場合は室外機1〜2台分ほどの大きさがあります。

また、設置スペースは蓄電池の大きさ以外にも、作業員1人がメンテナンスできる程度の広さを確保することが必要です。さらに、メーカーによって設置場所についてさまざまな条件が定められているため、自宅に適したスペースがあるのか、事前に確認することが重要です。

 

蓄電池設置で後悔を防ぐポイント

過去の電気使用量から設置シミュレーションする

蓄電池の設置によって光熱費の負担を減らしたいと考えている場合は、過去の電気使用量から電気料金がどの程度減るかシミュレーションしたうえで、最適な製品を選ぶことが重要です。

インターネット上には、太陽光発電・蓄電池のシミュレーションを簡単に行えるサイトがいくつも存在します。過去の電気の使用量や導入を検討する設備の条件を記入することで、年間の発電電力量や売電金額などを簡易的にチェックできます。

具体的に製品選びをする前に、どの程度の費用対効果が見込めるかを確認しましょう。

 

専門家からアドバイスを受ける

 

蓄電池の導入には専門的な知識が必要です。そのため、専門家からのアドバイスを受けることが後悔を防ぐための鍵となります。

相談先は蓄電池メーカーの担当者や電気量販店の店員、蓄電池の施工会社などが挙げられますが、一つの製品にこだわらない公正な意見を聞けることが望ましいです。

プロへ相談すれば、家庭の状況や電力使用パターンに基づいて、最適な製品や設置方法を提案してくれるでしょう。また、設置工事やメンテナンス、保証内容についても専門的なサポートを受けることで、トラブルを未然に防ぐことができます。

補助金を活用する

蓄電池を導入する際にはぜひ補助金制度を活用したいところですが、制度には多くの要件や募集期間の定めがあります。

また、蓄電池に利用できる補助金制度は国や自治体を合わせ多くの事業があるため、詳細を確認しながらよりメリットの大きいものを選択することが大切です。

補助金の申請には多くの手間や時間を要す場合も多いため、蓄電池の販売先や自治体窓口などで相談しながら、早めに手続きを進めましょう。

 

まとめ|蓄電池の後悔は事前対策で回避できる!

蓄電池のメリットを十分に受けられるかどうかは、導入する環境次第だと言えます。光熱費の大幅な削減など、効果を感じられる場合もあれば、後悔を感じてしまう場合もあります。

「蓄電池はやめたほうがいい」と考えてしまう理由としては、蓄電池への理解が浅いまま、自宅環境やライフスタイルに合わないものを設置してしまったことが原因として考えられます。

蓄電池導入にかかる費用は決して安いものではなく、長期的に運用していく必要があります。事前にメリット・デメリットや後悔にいたる理由などを確認しておくことで、その後の満足度が格段にアップするでしょう。

また、現在多く設けられている補助金制度は普及促進の目的があるため、一定期間が経過した後、予算削減や事業廃止される可能性も少なくありません。多額の補助金が受け取れるのは、今がチャンスと言えるでしょう。

 

健康で安全、環境に優しい家づくりをモットーとする辰巳工務店では、素材を活かしながらも高い省エネ性能を持つ住まいを実現します。リフォームから新築、古民家再生まで、幅広い内容について対応いたします。

家庭用蓄電池の導入や太陽光発電システムについてのご質問も、ぜひお気軽にお問い合わせください。