健康に暮らすことのできる家の条件とは?ポイントごとに解説

家は私たちが最も長い時間を過ごす場所と言っても過言ではありません。また、睡眠を取る場所でもありますので、家と私たちの健康には密接な関係があることは間違いないのです。普段家と健康を結びつけて考えることは少ないかもしれませんが、非常に大切なことだと言えるでしょう。そこで今回は、健康に暮らすことのできる家の条件についてご紹介いたします。

1. 家と健康の関係性

普段意識することはほとんどないかもしれませんが、私たちの健康と家には非常に深い関係があります。何気なく過ごしているその瞬間も、家から何らかの影響を受けているのです。たとえば家を構成するさまざまな材料が挙げられます。壁紙や木材、フローリングや畳など、たくさんの建材に囲まれているわけですが、それらに含まれている化学物質等の存在が健康に影響を及ぼすのです。

その他にも、睡眠時にたとえば近所の騒音が気になったり、差し込む光の状況が深い睡眠を妨げたりするかもしれません。健康でいるためには睡眠は非常に重要です。その睡眠が家の何かしらの要素によって妨げられたりすることがあれば、それは健康を害しているということになるのではないでしょうか。 その他にも、温度や空気環境などの要素に関しても健康と結び付けられる事柄ではないでしょうか。夏の暑い時期にはエアコンや扇風機などでクールダウンしたり、冬場であれば暖房によって暖かい環境で過ごそうとするでしょう。快適に過ごせる環境かどうかということは、健康に直結するといっても過言ではないのです。実際に居住環境によって疾患が改善されるということが徐々に明らかになりつつあります。この先も健康で居続けるために、これからご紹介するポイントを抑えるといいのではないでしょうか。

2. 『冷え』は大敵

昔から『冷えは万病の元』と言われています。その言葉の通り、数多くの病気や体調不良は冷えを原因とする場合が多いのです。たとえば女性によく見られる『末端冷え性』ですと、家が全体的に冷えていることが原因となる場合もあるのです。手足の血流が滞ってしまうことで先端の体温が下がってしまうのですが、それによって内蔵などの体内の温度調節まで正常に働かなくなってしまい、寝付きの悪さや浅い眠りを引き起こしてしまいます。その結果、不眠気味となり睡眠で解消されるはずの疲労が上手く解消されなくなってしまうのです。

その他にも、室内が寒い状態となることで皮膚などの温度も低下し、呼吸器系などの免疫が低下することになります。免疫力の低下はウイルスや感染症などの原因となる恐れがありますので、病気にかかりやすい体になってしまうことになるのです。その他にも暖房器具としてこたつを使用する場合に、ついついこたつに長居してしまい運動不足につながったりもします。若い方であればまだしも、高齢の方に関しては運動不足によって筋力が著しく低下し、身体的な機能を劣化させてしまうなどの大きな影響を与えてしまいます。 つまり、家が寒くない環境であれば、それだけ病気などのリスクを下げるということになるでしょう。できるだけ寒さを感じない状態に保つということを意識するだけでも、大きな違いが生まれるのではないでしょうか。

3. ヒートショックを防ぐ

『ヒートショック』という言葉に聞き覚えはありますか。これは、高齢の方が家庭で死亡してしまう原因の一位となる、非常に恐ろしいものなのです。具体的にどのようなものかといいますと、寒い場所にいたときに体は体内の熱を出来る限り逃さないようにするため、皮膚に近い血管を一気に収縮させます。そうすることで体温が逃げにくい状態になるものの、一気に血圧が上昇してしまうのです。その結果、脳卒中などになってしまうというわけです。

また、高齢の方で冬の浴室での溺死が多い傾向にあるのですが、その原因もこのヒートショックであると言われています。先述の通り血管が一気に収縮した状態のまま熱いお湯の張った浴槽に体を入れたと時、今度は反対に一気に血管が開きます。通常であれば心臓が急激な圧力の変化を調節するはずが、高齢者ですとそれが上手く機能せずに血圧が急激に低下してしまうことになるのです。すると、立ちくらみのようなめまいのような状態となり、場合によってはそのまま失神してしまうのです。 ヒートショックによる死亡事故は世界的に観ても日本がとくに多い傾向にあります。その件数は交通事故の2倍近いと言われていますので、いかに多いのかおわかりいただけるのではないでしょうか。

4. 結露の危険性

外気と室温の差によって窓に水滴が発生することを『結露』といいますが、この結露も健康に対して大きな悪影響を与える原因となりうるのです。室内の温度差によって壁の中にも結露をしてしまうことをご存知でしょうか?結露はカビの原因となります。窓などに発生したカビであれば拭き取ってしまえばいいわけですが、壁の内側など見えない部分に発生したカビにはなかなか気づくことは出来ないでしょう。恐ろしいことに、知らずしらずのうちにカビに囲まれている状況になっていてもおかしくありません。

カビが発生することで、そのカビを好むダニが発生してしまうかもしれません。カビとダニはどちらもアレルギー疾患の原因となるものです。つまり、結露によって徐々に状況が悪化して健康に暮らすことの出来ない環境へと変貌してしまうというわけですが、その結露の原因となるのは寒さというわけです。

5. まとめ

間取りや収納だけが暮らしやすさではありません。健康に過ごせるということもとても大切なことなのです。今回ご紹介したように、寒さ一つで健康を損ねるような事態になってしまいかねませんので、健康への影響も考えた住まいづくりをする必要があるでしょう。

「辰巳工務店」では、建材や接着剤など健康への影響を第一に考えて使用します。安心安全な住まいをお求めでしたらぜひご相談ください。